刺青は日本の伝統芸術である。
刺青とは日本画を身体に写し込んでいくようなもの。
刺青を芸術としてとらえ、刺青の素晴らしさ、美しさを伝えていきたい。
日本刺青の伝統的な彫り方の一つで、上半身の前面の中央ラインをあけて彫る彫り方。
着物を着たときに、前の合わせから刺青が覗かないようにしたことがこのデザインの原点にある。
ちなみに女性は襟足から刺青が覗かないように気を遣って彫る。
右脇腹の「昇っている鷹」と左脇腹の「降っている鷹」。茶・黄・黒・薄い黒・ピンク・青、多数の色が使われている。
例えば、「唐獅子には牡丹」「鯉には紅葉」など、何百年と受け継がれてきた決まりがある。
伝統をあえて崩すのもいいが、きちんとした意味合いがないと全く無意味なものになってしまう。意味が無いものには価値が無い。
虎には竹をあしらうのが一般的とされているが、三代目彫よし先生は、華やぐようにということで、あえて櫻花(八重櫻)を彫られた。
背中の虎。虎の図柄だけで筋彫り3回、縞模様2回、色は5回ほどで完成。桜の枝や幹もあしらわれている。